On Lok Yun

安楽園 ออนล๊อกหยุ่น

Bangkok, Thailand バンコク、タイ


”中華街オヤジカフェの覇者” 

最近のバンコクでは絶滅危惧種になってきた本来オヤジ相手のコーヒーショップのひとつでもあるのだけれど、ここは食事メニューのバラエティさや、他店と比べると割と小奇麗で味もよいところなのか、外国人観光客からタイ人観光客まで列になる程の人気店となった。知らない人は一見入りにくそうな感じもするが、年配の中国系にありがちなちょっと怖い接客もなく、割とフレンドリーでそういう評価が外国人を呼んでいるようだ。入口に立って入っていいのかわからないような感じでも、店員はきちんと入店する客を見てくれていて、戸惑うこともない。創業は1933年。内装は向かい合う椅子が香港のコーヒーショップ、茶餐廳(○○珈琲室と名が付くような)に似た雰囲気がある。食事はパンや玉子やハムソーセージの加工肉類が中心だ。コーヒーはコーヒーショップにある然るべき味。ここは客を見ているとコーヒーを飲みに来るというより、食事を目的に来ている人が多い。メニューも観光客を意識して綺麗な読みやすいものを渡してくれるので気軽に注文することができる。その代わり、マレーシア辺りの古いコピティアムで味わう郷愁感は今やほとんどないが、旧市街近辺の散策に興味を持ち始めるなら入門としては分かりやすいと思う。

中国語で「安楽園」、「On Lok Yun」は広東語なのでなぜ?と尋ねたけれど、
理由はよくわからないみたいだった。タイでは珍しいと思う。

持ち帰り用のパンとカヤ。


ハムエッグトースト。テーブルのチリソースとケチャップをつけると旨い。
中国茶は延々と注がれる。


お客さんがひっきりなしで、店の写真が撮影できなくて天井ばかり。
奥には2階へ上る階段がある。

歪んでみえる瓦屋根の可愛いショップハウス。
都市開発で取り残された家を描く絵本の「ちいさいおうち」みたいだ。

路面電車の向こうに赤い大ブランコが見える。
丸窓の建物はSala Chalermkrung Royal Theatre。