Paruskavan Palace

วังปารุสกวัน

Bangkok, Thailand バンコク、タイ


”アール・ヌーヴォーで飾られたイタリア風ヴィラ”

バンコクの首都圏警察本部の中に建つ、中庭を抱く瀟洒なコの字型をした西洋建築である。在バンコクのイタリア建築家であるMario Tamagnoの設計で1906年完成した。当時の王、ラーマ5世(Chulalongkorn王)の息子である、Chakrabongse Bhuvanathとロシア帝国出身の妻Catherine Desnitskiの住居として使われていた。赤いタイル屋根に黄色の壁、白、淡いモスグリーンの差し色と、イタリア風のヴィラのようなスタイルのコロニアル建築における最上の調和した色合いをしている。一部の曲線がアクセントの左右非対称のファサードを交差点の角に向けて建ち、前には扇形の芝生が広がる。表玄関には建物から突き出した車止めの2階建てのポーチがあり、道はそこを通り抜ける。裏はコの字の凹みにテラスのついた中庭があり、樹木生い茂る庭園に囲まれている。写真を撮りにぐるりと回り込んでみたが、背の高い椰子の木が並び、うまくいかなかった。上の画像で見える窓の扉が観音開きなだけでなく、パーツが持ち上がって明かりと風を取り入れられる工夫は面白い。細部のデザインはアール・ヌーヴォーの影響を受け、ファサードの目立つ大きなスタッコの装飾は花と曲線を組み合わせてある。外壁もさることながら内部のドア、窓枠、天井など、彫りや文様の緻密な細工も非常に凝っている。内部は王室関連の展示をしており見学できるので、タイと西洋のデコラティブな折衷デザインが好みであれば必見であると思う。

ここがベストポジションと案内札があり、多分誰もがここから撮る。

庭が扇型なのでポーチへの道は緩くカーブしている。

アクセントの曲線部分とアール・ヌーヴォーの装飾。

扉の開け方が観音開きで全開になるだけでなく、
下のパーツが持ち上がって一部開くだけのもある。

窓枠に彫った花の模様や庇のデザインが美しい。

2階のバルコニーを見上げる。

中庭。コの字の凹みは1階、2階とも壁のない、
バルコニーのような廊下になっている。


曲線部分の1階通路。

1階中庭前の廊下。

ホールの階段を見上げる。



建物横にある別の小さな階段。


2階の廊下。下は中庭。風がよく通り涼しい。



美しい・・・と思った。