Attharot

อรรถรส

Bangkok, Thailand バンコク、タイ


"軍事施設内のクラシカルなカフェ"

王宮のすぐそばの交差点にあるTerritorial Defense Command、領土防衛司令部の内部にシャンデリアの灯るクラシカルなカフェがある。司令部の建物自体は入口のアーチには司令部を守る兵士がいるので外国人が声をかけるとちょっと緊張されるが、カフェに行きたいと伝えればすぐににこやかに通してくれる。トンネル状の通路を抜けると、1階右手にカフェの入り口が見える。午前中、店は音楽も流れず誰も客はおらず、店内はぼんやりとシャンデリアの光に照らされている。店内を観察していると、そのうちにちらほらとコーヒーを飲みに客が来たが、全員が軍関係者のようだった。それどころか確証はないが店員も髪型から兵士ではないかと思えてくる。壁の写真も古い軍人さんの写真だ。近くに観光名所もたくさんある地域なので観光客も歩いている場所なのだが、カフェが目当てであればそのほとんどはこの施設とは反対側のターティアン地区へと向かうのだろう。コーヒーは一般的なタイ人が好む味で、価格は比較的安い。この司令部の建築自体はタイでも多くはないパッラーディオ主義と呼ばれる建築様式で、1922年に造られたもの。カフェの店内は日本の昭和レトロな雰囲気で、タイの歴史建築に興味があるのであれば、古い軍事施設の中のカフェでその気分も味わえるのはいい。

カフェの入り口。Attharotの店名と領土防衛司令部の略語。


カフェの一部は区切られている。




古い軍人さんの写真。

こちらにも写真が飾ってある。

天井と梁のデザインがいい。柱の様式はトスカナ式と見える。
この独特な柱と一体になった梁はなんというのだろう。


カフェのためだけに軍の施設に入れるのは興味深い。


見えにくいが、カフェの入り口ドア。
検問を越えてからトンネルを抜けたら右を向くとここ。

トンネルをカフェのある建物側から外に向かう。
オレンジ色の屋根は王宮に配された砦のひとつであるMani Prakan Fort。