Grand Postal Building

อาคารไปรษณีย์กลาง

Bangkok, Thailand バンコク、タイ

”魔都を望む天空のガルーダ”

チャルンクルン通りに沿って建つ、地下1階地上4階建てにルーフトップが増築された重厚で威圧感のある巨大なビルで、頭頂部両端に巨大なガルーダ像が飾られているのがよく目立つ。タイ郵政の歴史は、旧市街のOng Ang運河近くのไปรษณียาคาร(Praisaniyakarn)と呼ばれる郵便局の開業から始まっている。現在もその建物は残ってはいるが、一度解体後移転し再建したものだ。その次にチャオプラヤー川沿いにあったイギリス領事館跡を改築し移転、その後に3番目のヘッドオフィスとしてこの中央郵便局ビルが1940年に開業した。設計はリバプール大学で学び、病院や大学などの公共施設を手掛けていた建築家Sarot SukkhayangとMew Aphaiwongの二人。アールデコ様式を取り入れたビルは大きくT字型をしており、チャルンクルン通りに面したファサード側はFront Building、川へ向かって突き出た奥側はBack Buildingと名付けられている。どちらも現在はほとんどの区域がTCDC:クリエイティブ&デザインセンターの関連施設になっているが、今でも一般的に中央郵便局と呼ばれていて、1階のロビーでは通常の郵便局の業務を行っている。以前は巷の郵便局と共通の内装で味気ない雰囲気であったが、一時閉鎖後に白を基調にしたシャンデリアの並ぶ美しい内装に変わった。豪華な内装の中、近所の人が日々日常にやってくるので、なんの感慨もなく淡々と業務が行われているというのが面白い。カウンター横の大きなガラスドアから2階に上がることができ、展示スペースということだったがわずかな郵政に関する写真やエンブレムなどの展示があるのみ。ガルーダ像を眺めることができる屋上はこの内部の階段では行けず、郵便局の中央もしくは向かって右端側のエントランスから一度出て向かって左端側のTCDC入口からエレベーターで上がることができる。メンバーでなくとも屋上へは上がることができるので興味があれば必見。タイ名Silpa Bhirasri、タイ近代美術の父と呼ばれるイタリア人彫刻家監修の元で造られたものだ。プアンマーライと呼ばれる巨大なお供えの花輪が首に掛かっていることもある。



両端に翼を拡げた巨大なガルーダ像が貼りついている。

直線的で飾りのない重厚なデザイン。



地面は掘り下げてあり、1階正面の庭園から
段を下りて地下部分の入り口手前まで行ける。


ビルの横側。

Back Buildingの通路。川向こうに見えるのは
Mandarin OrientalとMagnolias Waterfrontのレジデンス。

ガルーダの紋章をあしらった重厚な鋳鉄のドア。

扉は3組、6枚ある。

趣あるロビー。普通の郵便局と同じ業務中。


エントランスのドアの意匠をはめ込んでいる。


2階へあがる階段。

1898年から1910年の間に使われた
フランス語で書かれた紋章。

郵便局の2階。
外から見るビルの中はこんな風になっていた。