Hong Sieng Kong

ฮงเซียงกง

Bangkok, Thailand バンコク、タイ

”中国系移民が生きた証を色に見る”

チャオプラヤー川岸で築150年以上経つ長らく廃屋となっていた、全部で6棟の中国系移民の民家と倉庫。それらをカフェとオープンスペースの複合施設として新たに甦
らせた。店名のHongはオーナーの父からの潮州の姓とSieng Kongは付近のコミュニティの地名で、聞いてみたところ漢字は失念とのことだった。姓の漢字は流石に想像つかないが、地名は近くにSiang Kong Shrineという廟があり、漢字では「仙公宮」と綴るため「仙公」で間違いないだろう。オーナーと共に廃屋の修復とカフェを手掛けたバンコクのインテリアデザイン・建築事務所である、THE COLLECTIVE STUDIO社が自社Webにてドキュメンタリーを綴っており、タイ語のみであるが画や解説が非常に面白いので是非勧めたい。路地に面した青く塗られた中国式の2階建てのショップハウスが入口。ここは廃屋時代からファサードは青く塗られていた。ここにキッチンがあり、注文や会計やカウンターがある。ここを出るとテーブルやアンティークの並ぶオープンスペースになり、螺旋階段で青く塗られた1棟目の2階へも上がれる。さらに右手から外へ向かうと中庭があり階段から3棟目の2階へ上がることができる。オープンスペース左手には、門から入ると階段とバルコニーのついた4棟目がある。中庭の向こうはチャオプラヤー川岸で、岸沿いのテーブルで風に吹かれながら人々がコーヒーを飲んでいる。川に沿って、樹木に壁を飲まれた小さな民家の5棟目と6棟目が並んでいる。敷地は広く、何度か来たが実は4棟目の存在は初回では気がつかなった。迷路のようになっていて探検が楽しい。どこを見てもいい色合いの壁ばかりで、撮影に夢中になってしまった。この地区はカフェ激戦区だが、福建系移民が多く住んでいたためにもう1軒同じように中国系住人の住居を修復したカフェ「Patina Bangkok」があり、刺激しあってこのような素敵な壁をもつカフェが増えるといいのだが。

路地に沿った店の入り口。
壁の青とバルコニーと支えの持ち送りの白が美しく映える。







アンティークの家具。
どうすればこんな色になるんだろう。

会計を済ませる品を受け取ると、
青い建物の裏からこのオープンスペースに出る。

螺旋階段は後付け。2階へ上がれる。

2階から見下ろすのは2棟目になる元倉庫があった場所。
奥は5棟目の、エアコン付の川岸に向かった棟。

2階はアンティークの収集部屋。
窓ガラスの向こうにバルコニーの白い欄干が見える。

オープンスペース左隣の3棟目。
階段で2階に上がった。


オープンスペース右隣の4棟目。

6棟目、川岸の棟の裏口。
奥のガラスの向こうは川岸。

中庭から3棟目を振り返る。

壁が樹木に飲まれているこの棟は
エアコン付きの5棟目。奥に6棟目がある。

川向うの真正面の塔はChee Chin Khor、
右端にはLhong 1919がある。